2、8はひま？
誰がそんなことを言ったの？
2月の忙しさは半端なかった。
次々にくる新規の仕事を捌くため
みんなフル稼働。
「Facebook、インスタ広告とweb広告で商品を売りたい。戦略提案をして欲しい」
と言われ、お客様のご要望をお聞きして、ランディングページを作り直し、広告をセットしたら、売れた。
問題は、このお客様の酒癖の悪さ。
「いやー、販売戦略を作り直したら、売れたよ」と酒の席で話す。
ふると、みんなさんお酒をうまく飲ませて聞き出すのよ。
ところが、丸投げの社長は具体策を知らない。
しばらくすると、新規のお客様からメールがたくさんくるのです。
そんな時に限り、群馬の友の家でのんびり仕事をしていたのです。
元CAの新人くんが「あの、メールが18も来てます」
「どこから？」
「みなさん、新規です」
「え？」
さらに即応したのは淑子なんですよね。
金の話はすぐに飛びつく。
「ちょっと、春江。戻るよ」
「何言ってるの？もうすぐ、きりたんぽ鍋ができるよ」
「ビジネス最優先」
「だから、焦る必要ないでしょ」
「いや、かなりおたかな案件だよ」
この言葉に、盃を囲炉裏の淵におき
淑子のMacBook Proを見ると
確かに、ゴツい案件だ。
なれども、冷静になり
「返信する前に整理だ」
と新人に指示する。
酒飲んでるから、仕事の開始は明日。
明朝、ここでメールを捌く。
作戦会議と仕事の段取りをやる。
淑子はとにかく「せっかち」なんだよね。
「あんたね。これを逃してどーするの？」
「逃さないよ」
「なんで」
「みんな社長から聞いたと書いてある」
「明日ご返事いたします」と返信しなさい。
さて、酒を飲みながら、囲炉裏端できりたんぽ鍋を食べながら、考えるのだよ。
どの会社から片付けた行くか？
まずは、帝国データバンクだな。
相手の情報をダッシュする。
それから、業界ネットワークで調べる。
払いの悪い会社は後回しにする。
特に、大阪商人は注意だな。
一回痛い目にあってる。
セリの根っこを食べながら
春の味を感じつつ、モレスキンの
黒いノートに書き出す。
私が黒い手帳ノートを出した時は
周りは静かになる。
なぜなら、真剣に考えているからなんだよね。
騒げば「シャラップ」と怒鳴る。
一通りメモしたら、熱燗が飲みたくなった。
キッチンで熱燗をつけて、飲む。
見上げると淑子が「は、終わった？」
と聞く。
「なによ」
「あんたさ、手帳出して考えてる時は誰も話せないだろ」
「よくわかってるじゃん」
と、酒を飲んでいたら
メールの中に後輩の会社があった。
「淑子、これが先だ」
この酒飲んだら、風呂入って寝よう。
自分のうちではないのますけど（笑）
自宅のように使ってますよ。
友の家を別荘としてね。
さて、仕事が忙しくなるな。
