風のテラスがすき

てきとーにいきてみたいな。のんびりと。でも、そうもいかないか。

会社を作る?簡単に言うな!

ニューヨークの株価は恐ろしいくらいに下がり始めてさあ大変!

 

東京市場も下がったけど、上がる。

 

ほら!

 

いったでしょ!

 

上がるからねと!

 

電車の中の親父どもは証券会社のメールをガン見!

 

焦るなって!

 

今がチャンスだよ!

 

下がっているときに買うのがいいさ!

 

そう思いながら、ランチに向かう。

 

仕事捗るよ!

 

テレワーク最高!

 

なんでこんなに捗るのか?

 

簡単だよ!

 

邪魔する人いないから!

 

とにかく集中できますよ。

 

かなりね。

 

早めに仕事仕上げて

ランチに行く。

 

これ最高!

 

そして、淑子と話をしていると

想いもよらない話があった。

 

「あのさ、自宅で仕事すると捗らない?」

「いい感じだよ」

「そこで、考えたのよ。会社辞めるかなと」

「は?何するか?」

「ランサーズ、クラウドワークスなどで仕事探してお家でやる。どーよ!」

「あのね!やってから考えなよ。稼げるならいいよ」

「実はやってみたら稼げた」

「いくら?」

「月に平均で80万円」

「は?80万円?」

「結構行けるじゃんと思いやめるかなと」

「会社作るの?かなり稼がないと人件副費稼げないよ」

「なにそれ?」

社会保険、健康保険など会社負担分」

「足りない?」

「80じゃ足りないよ。200でギリかな」

「そんなに?」

「退職後保証の積立を自分でするのだよ?」

「どうやって?」

「保険に入るの。しらんか?」

「リーマンの物書きだから」

「平和なんだよ。あのね、書いてりゃ金になる気楽な商売だと思うなよ」

「だから、ハルが社長になって」

「やだよ。まだ、会社にいたいからね!」

「そうか?ハルなら乗ってくると思った」

「会社とは目的達成のためにある。目的とは会社設立時に決めた壮大な目的」

「例えば?」

ソニーの企業目論見書読んだことないの?」

「ない」

 

東京通信工業設立目的

 

一、真面目なる技術者の技能を、最高度に発揮せしむべき自由闊達にして愉快なる理想工場の建設
一、日本再建、文化向上に対する技術面、生産面よりの活発なる活動
一、戦時中、各方面に非常に進歩したる技術の国民生活内への即事応用
一、諸大学、研究所等の研究成果のうち、最も国民生活に応用価値を有する優秀なるものの迅速なる製品、商品化
一、無線通信機類の日常生活への浸透化、並びに家庭電化の促進
一、戦災通信網の復旧作業に対する積極的参加、並びに必要なる技術の提供
一、新時代にふさわしき優秀ラヂオセットの製作・普及、並びにラヂオサービスの徹底化
一、国民科学知識の実際的啓蒙活動

 

「愉快なる理想の工場の建設」

「壮大だろ。会社は通勤時間なくすために作るのではない」

「そうか?」

「なにやるためなのか考えなさい」

 

かなり説教してやった。

 

部屋に帰り、私もソニーの設立目的を読み直した。

 

理想の工場!

創業者井深太さんは、これをどんなときに、どんな場所で書いたのだろうか?

 

戦後の混乱の中、工場を作る。

この設立目的を掲げ、小さな町工場から世界に羽ばたいた。

 

情熱を書く!

それだけではない。

 

冷静に推敲して書き上げたに違いない。

 

この情熱を理解できた人が集まる。

会社とはそう言うものだ。

 

給与がいいからとか

海外に行けるとか

そんなことで決める

あほ学生は就活に

失敗するのだよ。

 

簡単に会社作るとかいうな!

 

海に行き頭冷やすことにするか?

 

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