風のテラスがすき

てきとーにいきてみたいな。のんびりと。でも、そうもいかないか。

料理のできない女の処方箋

銀座のランチでこれほど混むところはないな!

 

NTTに勤める後輩と待ち合わせして東銀座のワイン食堂に行った。

 

パリのビストロそのものを再現したいと言うオーナーの趣味が表れていると思う。

 

後輩くんはすでに席についていた。

 

「ご無沙汰してます」

 

と爽やかな挨拶は学生時代と変わらず。

 

そんな後輩くんのお話はなんだろうかと思いきや彼女の悩みなんだよね。

 

「なに?料理ができないの?」

 

「ガチやばいです。他はいいのですけどね。料理最悪です。先輩と淑子先輩の料理食べてたから、地獄ですよ」

 

「なら、別れろ」

 

「え?料理を教えてもらおうと思ったのですが?」

「誰に?まさか、私があんたの彼女に料理教えるの?」

「はい。お願いできないかと」

 

「あのね。私も料理好きだけど得意ではなかった。マネージャーになって、捕食作るために淑子と作ってきた。淑子の料理があまりに美味いから教えてもらった。最初は怒鳴りつけられたよ。火から目を離すな。煮物は音で火加減しろ。料理は集中しろ。大変だったんだから」

 

「え?先輩も怒られてたんですか?」

 

「淑子は大阪の料亭の娘なのよ。子供の頃から出汁にこだわる料理食べてたの。7歳から料理してたのよ。プロだから料理に妥協はない」

 

「あ、料理も体育会なんですね」

 

「当たり前だろ。化学調味料禁止なんだよ。ケチャップも自分で作る。塩と胡椒と酒以外は自分で作れと言われ、合宿の時は朝ご飯の前に農家にトマト分けてもらいに行ったのよ。占い傷物のトマトを煮込み潰して、裏ごしして作ったから極上のトマトソースできたの」

 

「あ、だからパスタも激うまだったんですね」

 

「センスかな。あとは特訓に耐えられる根性かな。結婚したら料理しますなんて、最悪だ」

 

「あのですね。その最悪をなんとかして欲しいのですよ」

 

「淑子に頼まない。すごいぞ!」

 

「お願いできますか?」

 

学生時代からのらりくらりとお願いしてくる。このアホ!

 

淑子に連絡して、淑子の家で教えることになった。

 

淑子のキッチンすごいぞ!

 

ちなみに、この店の料理レベルなら私でも再現できる。

 

さて、確かはどう教えるか?

 

楽しみになってきた。

 

今日の夜、料理教室だよ!

 

もちろん、食材は有料!

 

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